あれから早9か月。それまでほとんど気に留めていなかった(大きさを理由に)時計を試着して、一瞬にして射抜かれわずか2週間ほどの検討期間で購入に至りました。
およそ9ヶ月ほど使用してきて、良いところもイマイチなところも分かってきましたのでここで一旦まとめてみたいと思います。
良いところ
良いところ①「視認性」
何といってもこれに尽きます。ブラック文字盤にシンプルで明瞭なホワイトのアラビア数字。時針・分針・秒針もすべてホワイト。
文字盤のブラックもサテンではなくマットなので光を反射することもありません。明るい空の下でも白飛びしません。
43㎜のワイド文字盤ゆえ、ミニッツトラックも一本一本がはっきり視認でき、「○時○分」だけでなく「○時○分○秒」まで常に認識できてしまうほどです。
良いところ②「シンプル」
文字盤には黒と白しかありません。モノトーンを極めたと言えるでしょう。しかしながら、チープな印象は一切なく、それどころかおしゃれですらあります。
それを際立たせているのは「IWC」の古典的で優美なフォントとアラビア数字のややポップなフォントにあります。特に「1」「3」「4」「6」「7」「9」は個人的に気に入っています。
良いところ③「安っぽく見えない」
安っぽく見られないのも重要なポイントです。ケースは全体的にサテン仕上げですが、エッジやガラスとの境界にポリッシュがかけられており、適度に輝きます。
また、リューズがビッグ・パイロット伝統の玉ねぎ型で、不規則に光を反射し高級感に一役買っています。
良いところ④「ベルト交換が容易」
IWCには「Eas-X CHANGE」というベルトの簡易交換システムがあり、ビッグ・パイロット・ウォッチ43にはそのシステムが採用されています。
個人的には高級時計をポンポン買えるほどの余裕はないので、ベルトを交換することでイメージチェンジができたらな、と思っていました。実際、ぼくは標準の茶色の革ベルトの他に、黒のラバーベルトを所有していて、4月~10月くらいまではラバー、それ以外は革ベルトにしています。自分で手軽にベルトを交換できるのは本当にありがたいです。
良いところ⑤「裏スケ」
ビッグ・パイロット・ウォッチ43は裏面がガラスになっているのでローターが回転するのを眺めることができます。ゴールドエンブレムの入ったローターも高級感があります。
良いところ⑥「Dバックル仕様」
ベルトのバックルがピンバックルかDバックルかは個人的には重要な問題です。ピンだと着ける時や外す時に落としそうで怖いですし、何よりベルトの穴が広がってしまったりその部分だけベルトが傷んできたりするのを避けたいのです。
その点、Dバックルだとこれらの不安材料が一切ありません。難点としては腕に金属部分が当たる面が増えることで着用感が悪くなることでしょうが、少なくとも私は不快を感じたことはありませんし、ピンバックルのデメリットの方がはるかに大きいと考えています。
良いところ⑦「ノンデイト」
日付表示については「デイト派/ノンデイト派」が存在しますが、ぼくはどちらの派閥でもありません。というか、今はノンデイトしか持っていません。かつてはデイト有の時計を持っていて、仕事で契約書の日付を記入するときなどに役立った記憶はあります。が、不可欠というわけではないな、というのが個人的な感覚です。
以前にも別の記事で書きましたが、パワーリザーブが長ければ(目安として60時間以上)金曜の夜に外して月曜の朝に着ける時も動いているのでデイト有で構いませんが、それ以下だと着ける時に止まっている可能性が高く、その都度日付を合わせるのは面倒だなと思います。早送り禁止時間帯とかも気にしなくちゃいけないし。
もちろん、「日付なんて合わせない派」の方がいるのは承知していますが、ぼくは「日付が合っていないと気持ち悪い派」なのです。
その点、このビッグ・パイロット・ウォッチ43はノンデイトなのでそういう煩わしさは皆無です。
良いところ⑧「他の時計が小さく感じる」
これは事前には想像していなかった点ですが、直径43㎜で厚さ13.6㎜の時計を常時着けていると、たいていの時計は小さく感じてしまうのです。例えば42㎜のオメガスピードマスターを着けたときも小さく感じました。
つまり、この時計を着けていると大抵の時計は大きさを意識しなくなります。その点では次に購入したい選択肢が広がるわけですね。(それが良いのか悪いのかはさておき)
良いところ⑨「人と被らない」
人と被らないのは人気がないせいだというのは分かっています。が、あまりみんなが持っている(人気がある)物って欲しくならないタチなんです。ロレックスならデイトナやGMTマスターⅡがアイコンですが、個人的にはエアキングいいな、って思っちゃうんです。
IWCのパイロットではマークシリーズの方が断然人気ですよね。大きさも付けやすいしパワリザ120時間だしEas-Xあるし…。
でもぼくはこのドーンとした重厚感というか、何と言うか「時計着けてるぞ」という存在感が好きなんです。それにTUDORのブラックベイ36も持っていて、着用感は断然そっちの方が上なんです。でもあれだと特別感がない。
だから特別な一本ということでBIGなパイロットを購入したのです。
良いところ⑩「嫌みがない」
良いところ③で「安っぽく見られない」と言いましたが、あまり高級感があってもう~ん、という感じなんです。ピカピカ、ギラギラしたいかにも高そうな時計だとちょっと嫌みに映りませんかね。
時計を通して「年収いくらなんだろう」とか「何の仕事してるのかな」、それとも「お金持ちな家系なのかな」とか要らんことを考えてしまう自分がいるんです。
その点でこのIWCビッグ・パイロット・ウォッチ43は一見して100万円を超えるような時計には見えず、かといって安っぽく見られない、ちょうどいい塩梅なのが良いところですね。
なんと10個もありましたね、良いところ。とりあえずこんな感じでしょうか。
イマイチなところ
親バカなので良いところが目立ってしまいますが、ここからは心を鬼にしてイマイチな点を挙げていきます。
イマイチなところ①「厚さ」
13.6㎜は正直厚いです。時計をしたままだとワイシャツの袖が通りません。また、デスクワークでパソコン作業やものを書いたりする時は邪魔です。なので、ぼくは仕事用の時計としてTUDORブラックベイ36を使用しています。こっちの方は着けているのを忘れるくらい着用感が良いですね。
イマイチなところ②「意外に巻き上げ効率が良くない(?)」
確証がないのですが、あまり巻き上げ効率は良くないのかもしれません。上述したように、ウィークデイの仕事中は外していて通勤時(往復2時間程度)に着用するだけのことが多いのですが、1週間1度も巻かないと3日目くらいには止まります。
ただ、そういう着用頻度(時間)だと仕方ないのかな、とも思うのでまあ許容範囲です。
イマイチなところ③「交換ベルトが充実していない」
IWC純正の交換用ベルトの種類はあまり多くありません。ラバーや革ベルトでも白があったら欲しいのにありません。あるのは緑・青・黄・橙・赤・水色・茶です。ベージュやグレーのような中間色もないですね。
ただ、純正は4万円以上するので、社外のを付ければいいのかな、と思いつつ、Eas-Xに対応しているのか不安なので手が出せません。
そういうところが総合的にイマイチです。
イマイチなところ④「価格」
正直、あと2割くらい安くても良いのでは…と思ったこともありました。が、まあ、いいですけどね。。。
まとめ
良いところ10個に対してイマイチ4個ということで、「良い!」という結論になりました。
確かに大きいので「1本しか時計は持たない」という方にはお勧めしませんが、何本か持っているうちの1本としてはとてもお勧めです!大きいからと言って食わず嫌いせず、機会があればぜひ試着してみてくださいね!
だれかのお役に立てれば幸いです^^
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